新提案!!移動平均線の見方~基礎編~

移動平均線は、ほぼすべてのテクニカルトレーダーが使用しているガイドだと思いますが、今回あまり聞かない移動平均線の本質に迫ってみたいと思います。

この記事を読んで”何だ、そんなこととっくに理解してるよ”という方もおられると思いますが、少なくともわたくしはあまり記事などで見かけない概念なので是非とも書いてみたかった次第です。

そして、もちろんその概念が当てはまらないこともありますので、全てを鵜呑みになさらないように、と一応クギ刺しておきますね。

移動平均線の基本的な使い方

広く一般に知られている移動平均線の使い方は主に…

  • 株価の抵抗、支持線
  • 向きを見て株価の今後の動きを予測する
  • 乖離率を見て売買の参考にする

などといった具合に使用している方が多いのではないでしょうか?

何度もお伝えしている通り、株価は需給で決まります。

売りたいと思う人(株数)が多ければ下がりますし、反対なら上がります。

需給というのは当然、人間心理も影響してきます。

上図の様に、移動平均線が支持する時もあれば、支持しない時もあるし、乖離しすぎて上昇又は下落することもあれば、いつまでも乖離をし続けたりもします。

もちろん、機能しないことも多い移動平均線ですが、全て人間心理が働く要因となるので、基本的には移動平均線に沿って相場参加者の心理を読むことは非常に売買の参考となります。

では、何故移動平均線が機能したりしなかったりすることがあるのでしょう?

その辺りを次項で深堀りしたいと思います。

移動平均線が機能しない理由

まずひとつめが“大口による仕掛け”

移動平均線の支持線は小口の投資家がこぞって狙うポイントです。

確かに一番確度の高そうな売買ポイントですもんね、現に出来高などは増える傾向にある位置です。

では、その期待を大きな売りで覆したら…

当然、予想と逆に行ってしまったため、多くの小口投資家は“損切り”という行動をとります。

予め、売りを貯めておいた大口投資家が移動平均線を一気に下抜くことで損切りを誘発し、下落幅を利益にすることが出来ます。

当然その後も支持線を抜かれたことで購入する要素がなくなってしまい、買いと売りの需給が一気に売りに傾き、買う人がいなくなるという状況が起こります。

“逆指値注文”という注文方法があります。

これを損切りのために使う人が殆どだと思いますが、上手い人は“ブレイクアウト時の順張り”として使用しています。

つまり売りや買いが加速しそうな位置に逆指値を置いてのトレンドフォローです。

こちらはテクニックとして中~上級者向けなので、興味ある方は検証してみてください。

移動平均線が機能しない2つ目の理由は“その価格は買う(売る)価格ではないから”

例えば、赤字決算というネガティブサプライズを出された日に移動平均線がいくら支持していても、その価格に何の魅力もないので支持線に何の意味もありません。

この見極めは非常に難しく、赤字決算だろうと一時的だったり、その銘柄の期待度によっては逆に上がったりもします。

また、それまでの株価の流れも関係することも多いです(赤字だと予想されているならば、決算発表までに株価は調整し、発表と同時に上がるいわゆる出尽くしというやつです)

このあたりの見極めは努力を重ねるしかないのですが、いずれにせよ移動平均線は空気同様の状態になります。

つまり移動平均線が支持したり抵抗になったりする時には、その株価が将来的に適正であるか?が非常に重要になってきます。

今後まだ上がると思う人が多ければ支持線は機能し、良い押し目となりえますが、今後これ以上は上がっても知れていると思う人が多ければ支持線の効力は薄いものになります。

以上が移動平均線が機能しない理由の主な要因ですが、次項では今後どのような動きをするのか読んでみましょう。

長期線の位置を見て株価を判断せよ

今回紹介する長期線とは“75MA”と”200MA”の事を指します(もちろん100MAでも問題はないですが)

長期線と株価の関係性は“その銘柄の強さ”を表します。

例えば200MAであれば“200日前よりも好印象ならば株価は必ず上にいる”はずです。

決算などで予想よりも良い成績であれば、株価は200MAを下回ることは考えにくく、もし接近するようであれば絶好の買いポイントとなります。

もちろん大幅な地合いの悪化などにより例外はありますが、必ず浮上してくるはずです。

逆に200日前の期待よりも悪い決算だったり、暗雲が立ち込めているようであれば、200MAは支持線として機能せず、むしろ絶好の売り時でしょう。

長期線とはいわばその銘柄の実力と現状の評価を測るうえで、とても重要な移動平均線なのです。

従って、買いで銘柄を探していく場合は必ず200MA、75MAが上向きで、かつ決算内容などをチェックし、期待度の持続具合を自分のものさしで測る必要があります。

一概に長期線にタッチしたら押し目として購入し続けると、実はもう支持線として機能して無かった、ということにもなりかねません。

テクニカルは見た目よりもはるかに奥が深く、そして幾重もの判断が必要になる取引方法です。

しかし、この考え方をもって臨んでいれば、抵抗線だからといって狼狽売りをすることもなく、また支持線だからといって安易に手を出さなくなるはずです。

もし、お目当ての銘柄が長期線の支持、抵抗線にあたりそうな時は、その銘柄の過去分析をして、取引の参考にすると成功の確率は上がるでしょう。

銘柄は生ものなので、移動平均線が機能するしないはその時々の銘柄に対する市場の評価が影響することを忘れないようにしましょう。

あとがき

今回はかなり難しめの内容だったと思いますが、意外と誰もこのことに言及して無かったので、記事にしてみました。

今回の記事を読んで頂ければ、移動平均線はただの線ではなく、株価との相対評価であることはご理解いただけたかと思います。

おそらく、本当にこれを極めれば、200MAからどこまで乖離すれば下落に転じてくるかや、パニック売りなどでこの先下がるのかリバウンドするのか、などをかなりの精度で認識できるようになると思います。

ただし、株価は人智を超えた値動きをすることも多々ありますので、完全にマスターしたからといって必ずその通りに動くとは限らないという事を、しっかりと頭のど真ん中に落とし込んでおきましょう。

次回は“実践編”と題し、実際の株価チャートを見ながら分析をしていきます、お楽しみに♪