① 各指標
PERは16.49倍と普通、配当利回りは1.79%と高くはないが、優待で自社製商品か2500円自社グループ商品券がもらえるので悪くない、というかむしろ良い。
但し、1年以上保有条件があるのでご注意を。。
② 四季報評価
悪くない評価で、買収、投資ファンドと資本提携、ファミマと店舗開発など、会社の積極的な規模拡大努力が読み取れる。
また、IRも積極的で、薬局の新規開局のお知らせや、2/18に業務提携報告、6/11に自社株買い発表などの報告がされており、活発な適時開示欄となっている。
③ 業績推移
売上高は停滞気味、経常は19/5こそ大きく落としたが、すぐに持ち直しており、安定している。
ただし、右肩上がりではないようなので、今は踊り場と見るか、成長上限を迎えたと見るかで評価が分かれそうだ。。
④ 直近決算
直近決算は7/15に発表され、今期予想は12.1%増の1444百万円としている。
売上高予想は、53238百万円と、前年比1.7%増を見込む(若干少ない気がするが、経費削減などを加味しているのだろう)
H30.11に中期計画を発表しており、それによると平成34年(令和4年)に営業利益1500百万円を目指すとあり、来年は達成する目算のようだ。
派手さはないが、投資家としては現実的な目標で当時の株保有者は安心感を得たであろう、やはり中期目標を掲げるのは重要だと感じる。
⑤ 各セグメントの業績
セグメントは主に4つ。
1 調剤薬局事業
2 物販事業
3 医学資料保管・管理事業
4 医療モール経営事業
5 その他
各セグメント毎の売上高前年比は以下の通り
1 調剤薬局事業 +5.2%
2 物販事業 -9.7%
3 医学資料保管・管理事業 -6.8%
4 医療モール経営事業 -2.8%
5 その他 +14.8%
調剤薬局事業は増販してはいるが、コロナの影響で処方箋枚数の減少などがやはり尾を引いているようだ。
今回は連結子会社の増加により何とかプラスを保ったと読み取れる。。
21年4月に薬価改定も行われており、取り巻く環境は厳しいようだが、そんな中でも売上高及び利益は伸びているので企業努力を感じる。
今後の見通しを見てみよう。
特に目新しいことはなく、これまで通りの事業展開を続ける意向のようだ。
コロナの影響は徐々に薄まると仮定しているだろうが、万が一再度ピークを迎えるなどの想定外が起こると目標の下方修正なども覚悟すべきだろう。
それはほとんどの会社でそうなると思うのであまり意識しなくても良いが、そんな想定外が起きても下振れしない対策を普段から用意してほしいところだ。
⑥ 週足チャート
25MA上で常に推移しており、強い形だが、伸び幅が緩やかなのはやはり売上や利益が伸び悩んでいるからであろ。
普通、業績が停滞すると25Aよりも下で推移するケースが多いので、当銘柄は期待感がまずまずあると投資家から評価されていることの証明でもある。
それは前述した積極的な事業展開やIR、中期目標の発表など、企業努力によるものだろう。
ただし、これから大きく伸びるには業績を一段高にする必要があるように思う。
配当と優待の魅力はそこそこあり(増配はほとんどないが)、業績も大きく落ちる要素も見当たらないので、割と適当な位置で購入し、長期でインカム狙い(少しだけキャピタルも期待できるかも)が本筋の銘柄と言える。
⑦ まとめ
HPもすっきりして見やすく、事業展開も悪くないので、比較的おすすめ出来る銘柄だ。
コロナの影響を受ける銘柄なので、今後のコロナ状況次第で業績の変動は若干覚悟が必要だろう。
また、短期~中期のキャピタル中心の取引をされている方々にはあまりお勧めできない。
事業展開も日本のみで、大きく上振れする業績も見込めない可能性が高いので、やはりメインはインカム狙いの長期投資家向けとなる。
ただ、有利子負債も100億円近くあるので、返済利子だけでもかなりありそうだ。
本音を言うと、業績向上を今以上に望まないと、財務改善が一向に進まず、投資家からの信頼が得られないので、株価停滞が続くことになりそうだ。
※紹介したデータは2021年9/5現在のものです
※SBI証券様のデータを抜粋させていただきました。