① 各指標
PERは14.32倍、PBRは4.26倍と、PBRの方は若干微妙。
ROEは46.3%と異常な数値、何かの間違いか?と思うくらいにww
自己資本比率は32.1%、有利子負債5791百万円。
流動比率(流動資産/流動負債×100)は107.7%と若干不安なので、毎決算毎にチェックが必要だ。。
配当利回りは0.9%と申し訳程度、19年より初配を開始しており、毎年増配しているので、還元意識はアリそうだが、さほど配当に回すほどの余裕、というかそんなお金があれば事業拡大に回したい…そんな意向であると考える。
② 四季報評価
四季報は『絶好調』で当企業を評している。
コロナによる恩恵を最も受けた企業のひとつであることは有名だと思うが、やはり金の匂いのするところには次々と新規企業が参入してくることは想定済みだろう。
四季報もイベント配信やオンライン開催のシステム導入など、テレワーク関連から更に1歩進んだ商材を注目している節がある。
もはやリアル開催よりもオンライン開催が主流になってくると思われる今後の時代先取り企業として、嫌が応にも注目を浴び続ける企業であることは間違いない。
③ 業績推移
先述したとおり、コロナで躍進したことが一目瞭然な業績推移となっている。
問題はこの性急な業績拡大を今後どれだけ維持できるか?というところにある。
19~20年のような成長はさすがに今後ないだろうが、安定して毎年成長を維持できるようであれば、株価はじりじりと上昇していくだろう。
他社ライバルが次々と現れる現状で、会社の戦略性によって成長の明暗がくっきりと分かれるため、今まで分析したどの銘柄よりも特段シビアな目が必要になるだろう。。
はっきり言ってこういった決算書をしっかりと読む、または情報をしっかりと集積する能力のある方以外はあまりおすすめ出来ない銘柄である、保有安心感という観点から。。
④ 直近決算
通期目標は1900百万円、前年比54.2%増益予想だ。
コンセンサス予想では会社予想よりも低い1800百万円を予想、会社計画は過大であると見ているようだ。
今回コンセンサスは毎決算毎の予想も表記しており、1Qは200百万円と予想、前年比で見ると相当低いのだがどのような理由からなのだろうか?
とにかく前年比で見れば大幅な増益であることは間違いないので、投資家からの評価は上々ではないかと考える。。
慎重な投資家は1Qの結果までとりあえず待つかもしれないが、地合いと株価位置次第ではかなり上昇してから購入するハメになるかもしれないので、チャートの分析はかなり重要だ。
⑤ 各セグメントの業績
セグメントは3つのようだ。
・エンタープライズDX事業
・イベントDX事業
・サードプレイスDX事業
今回は本決算であったため、前年売上比は割愛。
今後の見通しの項目を抜粋したので確認しよう↓
気になる点がひとつある。。
『リモート化の定着によるセミナー配信の内製化の動きが予想よりも急速に進んだため、中期計画を見直した』の部分。。
内製化とは、外部に委託していた業務を自社で行ってしまうことであり『自社でやるようになったからもう契約破棄しますわー』といったことだと思われる。。
こういった内製化になってしまう理由は専門性の低い仕事だったり、仲介業などでよく見られるため(仲介料取られるくらいなら直接やりとりするわい、みたいなw)それほど難しい技術は必要としないのだろう。。
見直したと記載されている中期経営計画を確認してみよう↓
期初予想売上高11500百万円→8/13に13000百万円に上方修正→1/11に期初予想の11500百万円に下方修正している。
利益面では期初予想よりも大幅な下方修正がされており、これは多くの投資家の失望を買ったことだろう。。
わたくしもこれを見て正直、今期の大幅増益予想が一気に懐疑的になった。。
最後にセグメント及びサービスの方向性(成長性ともほぼ同意)を示す資料があったので抜粋しておこう↓
これによると『テレキューブ』が最も期待されていることがわかる。
テレキューブとは防音個別ブースのことで、TVCMでも見かけた方も多いだろう。
わたくしはTVが無いのでCMに関しては全く無知ですが。。
実際いくらなんだいっ!?ってことで気になったので価格表を引っ張ってきた↓
出たよオープン価格w
サブスクだと相当な金額で、およそ個人が使うには若干敷居が高そうだ(自宅状況で会社から支給されるなんてこともあるか?)
画像も見たが正直言って『欲しいなぁ~』と思ってしまった(流れ的にこき下ろすとこだろw)
いや、結構いいんじゃない?オフィスも大部屋にひとつ置きたいよね、これ。。
でもネット検索すると山ほど他の商品が出てくる…あまり優位性はないように思う。。
HPには累計約8000台の設置実績とあり、多いのか少ないのかもよくわからないし、買い切りなのかサブスク契約なのかも不明…。。
個人的な大胆予想はズバリ、あまり業績寄与に期待できない!!とする(経費なども考慮に入れて)
一定の売上は見込めそうだが、株価急上昇などに過度な期待を寄せるレベルの商材ではないと考える。。
はっきり言って今の所の分析では、投資理由に関してはネガティブであると言わざるを得ない。。
⑥ 週足チャート
決算後、小型株の地合いは急速な回復を見せたにも関わらず、反応は鈍い…やはり多くの投資家はわたくしと同じ分析なのだろうか。。
テクニカルで言うと最初の関門は25MAで、これに跳ね返されるようであればかなり弱いと言えるし、75MAやあまりにモタモタしていると200MAまでもが下向きになってしまう。。
そうなるともう取り返しがつかないだろう、がしかし、コロナが蔓延する前の業績でも株価は500円前後を維持していたところを考えると下値メドは500円といったところか。。
ただ、こういった人気銘柄は『行き過ぎるところまで買われて修正、行き過ぎるところまで売られて修正』という動きになりやすい事を覚えておいてほしい。。
つまり500円を大きく下回るところまで失望売りはあり得るが、それは売られすぎであり、買い場である。
個人的には購入予定はないが、300~400円までバチクソ売られるようなことがあれば購入してもいいかな?と考える。。
⑦ まとめ
おすすめ度は『売られすぎまで待ってなら買い』とします。
会社が最も伸びしろを見込んでいるテレキューブがどこまで売れるか、契約されるかで明暗が分かれそうです。。
1Qの決算は色々な意味で興味深いですね、経過報告をわたくしも見たいと思います。
結論としては『無理して買うことないなぁ』となっているが、IRなどは結構積極的に出しているので、何かグッドニュースなどが出た時に再度精査したいと考えます、それまではいいやw
※紹介したデータは2022年3/2現在のものです
※SBI証券様のデータを抜粋させていただきました。
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