① 各指標
PERは13.31倍、PBRは0.84倍と、PBRが特に割安。
ROE予想は6.3%とちょい高め寄りの普通。。
自己資本比率82.2%と盤石、有利子負債ゼロ、流動比率(流動資産/流動負債×100)は問題ないと思われるので省略。
配当は年間30円、配当利回りは2.7%とあとひと声欲しい水準だ。。
10/27引け後に上方修正を発表し、今回の決算となったが、将来性含めバリュー&グロースの素養があるかを主に注目ポイントとして見ていこうと思う。
② 四季報評価
四季報は『反落』で当企業を評している。
しかしEV用電池や半導体など、しっかり時流に乗った商材を多く取り扱っていることが分かるので期待度は悪くない。。
中計も発表しているようなのでこちらも長期で保有するには要チェックポイントだ。
③ 業績推移
派手さはないが(21~22年の上がり方は結構派手だけどw)着実に成長しているように感じる。。
特に売上高が100億円に乗って微増していっているのが好感ポイントだ。
配当金も22年3月に1.5倍に増配しているところも株主をしっかりと意識しており好感触。
ただ、現状これ!!というアピールポイントに乏しいのでわたくしの評価は『良い寄りのニュートラル』とさせて頂こう。。
④ 直近決算
今期予想は1300百万円で、前年比+19.6%。
直近決算は2Qで696百万円、前年比+17.8%と1Qの前年比マイナスから華麗な復活を果たしている。
上方修正発表前の通期予想は1000百万円であったことを考えると、そこそこのサプライズであったように思う。。
次項から中身の精査及び、中計についても詳しく触れていきたい。。
⑤ 各セグメントの業績
セグメントは単一だが製品群別売り上げ概況があったのでそちらを紹介しよう。
・電子計測器群
・電源機器群
・修理・校正サービス等
・海外市場
各製品群の売上高前年比は以下の通りだ↓
・電子計測器群 +27.5%
・電源機器群 +13%
・修理・校正サービス等 +9%
・海外市場 +27.4%
各製品群毎の売上高比率は17:45:3:35となっているが利益比率は不明だ。
説明を読むと、全体的に主にEV向け及びパワー半導体向けに好調推移した、とある。
上方修正理由の部分を抜粋したのでご覧いただこう↓
やはりEV関連の引き合いが海外でも相当なもののようだが、相対的に日本は相当遅れている印象となってしまった形だ。。
円安に関しては仕入れコストの上昇をマイナス面として書いてはいるが、輸出時の為替差益の方が大きいように思う。。
両材料とも今期中の需要は活発であると思われるので、通期目標の未達はさほど心配ない、と考える。。
ただし怖いのは巷でまた騒がれ出している『オミクロン株の新変異株、グリフォンとケルベロス』だ。
海外の引き合いが強いという事は、仮にこのグリフォンとケルベロスが猛威を奮ったら、また中国などでロックダウン騒動などが発生する可能性もあり、そうなると通期目標は絵に描いた餅となり得る。。
しかも上方修正説明文にしっかりと『中国を中心に…』と書かれているため、ロックダウンを得意としている(?)中国向け売り上げの目算が一気に不透明となる。。
ましてやこれから感染症にとって危険な冬である、ここは少し留意しておきたいところだ。。
では気になる中計部分をチェックしよう、これによって中~長期保有の是非に大きく関わる。。
『2025年3月期の経営指標と目標』を抜粋した↓
これは…普通だ!!ww
全く中~長期で保有する理由になり得ない。。
普通の成長にしか見えないが。。
しかも目標である、ただでさえ中計は確定事項ではないのに慎ましすぎないかな?
と、いうわけで中計の話はおしまいw、他にも資料を確認したが特筆すべきところはなかった。。
PER、ROE、配当利回りやこれまでの分析を鑑みて出した答えは変わらず『良い寄りのニュートラル』である。
材料は悪くなく、安定感もまずまずなので購入しても株価の下落要因は少ないと考える。。
⑥ 週足チャート
まぁ多少下すぎる気もするがこの辺が無難な評価だろう。。
200MAを超えて安定推移するにはあと一歩材料が足りない。。
しかし、この地合いの不安定さを考慮に入れると75MAから大きく離れないという意味ではかなり底は堅そうだ。。
この位置であれば購入の利点はあろう、配当利回りもさほど悪くないので典型的な『安いところを購入して暫く放置』の戦略がおすすめだ。
⑦ まとめ
おすすめ度は『THEディフェンシブ、持ってても市販薬程度の効能はあり、毒にはなりにくい』とします。
置いとくと安心感の得られる常備薬みたいな評価でしょうか。。
ただワンチャン材料が無いわけでもないので、ガッツリ株価が上がる時が来たならば問答無用で売却していいだろう、そういった意味では毎週タダで1.1倍単勝馬券を保有するような感覚かなw
来年もコロナに振り回されるのか、どこ吹く風と経済は順調に回復するのか、輸出関連を主体としている企業を保有するのであれば円安の揺り戻し懸念も相まって警戒心高めでいくべきだろう。。
最後に余談になりますが為替介入はあくまで『対応してますよ』というポーズ(票稼ぎ)であり、円安を歯止めできるとは1ミリも考えていないでしょう。。
つまり政府と日銀の思惑が不一致だと考えている方もいるようですが全然一致してます、そう、互いに円安大歓迎です。。
円安の止まる理由は2つ『アメリカの金利上昇の天井が確認できた時』『来年の新日銀総裁の方針転換』
2つ目は微妙ですが、1つ目の日は近そうなので150円/ドルが天井だったなぁ~、と後で思い返す可能性が五分五分くらいありそうですね。。
※紹介したデータは2022年10/28現在のものです
※SBI証券様のデータを抜粋させていただきました。