長期投資の鉄則と取り組み事例

初心者向け

長期投資の基盤について

先日『複利で1億稼ぐには』という記事を投稿しました(まだご覧になっていない方はぜひ御覧ください)

複利の基盤となるのは、当然ですが『入金力』『銘柄選定眼』となります。

毎月、決められた額以上を必ず入金することと、40年もの長い歳月を共にするつもりで銘柄を決定するための銘柄選定能力です。

入金に関しては慣れればそれほど苦になりません、何故なら続けていると収入の金額から勝手に脳が投資分の金額を抜いて家計簿を考えるようになるからです。

わたくしも毎月一定額を必ず証券口座に入金していますが、どれだけ高額なものが欲しくても、先にその入金分はないものとして計算する脳になっています。

これが出来るようになると今までの貯金下手が嘘のように、しっかりと毎年大幅な資産増加が見込めます。

反対に言ってしまうと、ノープランで毎月余ったお金を貯金に回せばいいや、と思っている方はほぼ間違いなくお金は貯まりません。

これにいつ気付くか、はその後の人生において相当大きなポイントとなります。

投資に回すお金の理想は“手取り収入の25%”だと言われております(手取り300万円ならば年間75万円ということですね)

先にこの25%分をないものとし、生活レベルを考えていくことが大切ですね。

ただ、注意していただきたいのは、この25%分はあくまで”投資”としての資金であり、生活防衛費、いわゆる貯金分は別で積み立てていく必要があるということは頭に入れておいてくださいね。

事項では『銘柄選定』についてお話します。

銘柄選定に必要な心構え

長期投資用の銘柄を選ぶ際は『マイホームを買うくらいの気持ち』で購入してください。

基本的にマイホームは殆どの方が”終の棲家”を前提として購入する方が多いでしょう。

それ故に周りの環境、近隣住民の調査など購入前にしっかりと下調べをすると思います。

長期投資の銘柄を選ぶ時もまさしくそれくらいの気持ちで選んでほしいのです、下手をすると家よりも長い付き合いになるかもしれないですからね(自分が没後も子供などに相続するかもしれませんしね)

とはいえ、それほど重く考えなくても大丈夫です、失敗したら銘柄を入れ替えることも容易ですから初めのうちは自分なりに考えて決めればOKです、あくまで心構えの話です。

最初から完璧な銘柄をベストなタイミングで買える人なんていません、どの世界でもそうですが失敗をして改善をすることで精度は確実に上がっていきます、焦らずやっていきましょう♪

銘柄選定に必要なPDCAのP

それではPDCAに見立てて銘柄を選んでいきましょう、最初はplanのP(計画)ですね。

ここが最も大事だと思われる方も多いかもしれませんが、実はそうでもないです。

少し話は脱線しますが、日本の大学などは入るまでがとてつもなく大変で、卒業するのは割と簡単といいます。

しかしアメリカは違います、入学はそれほど難しくなく、卒業に至るまでの在学中の苦労は日本の比ではありません。

これと同じように、計画を最重要視するのは日本人の特徴であり、計画がうまくまとまらなければ行動すらしないということも多々あります。

もちろん、しっかりと綿密に計画を立てることは素晴らしい事です、しかし相場は本当に思った通りに行くことのほうが少ない世界です。

下手に完璧を自負して購入してしまうと、その銘柄がどんな状況になろうとも一蓮托生を決め込んで損切りを拒んでしまいがちです、自信があるないに関わらず柔軟な判断を行っていく必要があるのです。

と、いうわけでだいぶ前置きが長くなりましたが銘柄選定のコツの話に移りましょう。

わたくしが銘柄を選ぶ際に重視する項目の順位は以下の通りです↓

3.配当利回り
2.財務
1.業種及び成長性及び売上高

順に説明いたします。

3位の配当利回りですが、もちろん配当利回りが長期投資の肝ですので重要ではありますが、今後の会社成長による増配を前提に選ぶ方が減配のリスクを減らせるので優先順位は若干落ちます。

具体的には配当利回り2.5%以上で調べて監視し、日経調整などの地合い悪化の際に購入するようにしています、もちろん2%以上で調べてもOKです、あくまで長い目で見ることが前提で購入検討してください。

2位の財務ですが、こちらも一定以上の自己資本比率であれば問題ありません。

ただし、あまりに財務が良すぎる会社成長力が乏しい会社が多く(守りに入っている)そういった銘柄を組み込む際は増配は今後ないものとして利回り重視で選ぶこともあります。

なお、上図のように証券会社のサイトや四季報から財務は調べることが出来ますので必ずチェックしておきましょう。

1位はやっぱり将来性業種売上高が同率です。

将来性はかなり難しいですが、会社が出すIRや中期目標、社長の方針などを見てピンと来るものを探します。

業種は自分で未来を想像してみて、こんな業種は今後伸びるのではないか?など、連想ゲームに近い形で絞ります(消去法でもいいですね)

売上高はたとえ過去のデータとは言えバカに出来ません。

安定して右肩上がりの売上高を維持していればそこそこの安心感はありますね。

と、このような感じで銘柄を物色し、リストを作っていきます。

家を買う時も不動産屋を回り、何度も現地見学をしますので、それに近いですね、とにかく多角的に判断していきましょう。

そして、成長力のある銘柄(オフェンシブ)と、安定しているが成長はあまり期待できない銘柄(ディフェンシブ)を個々の好みで振り分けてポートフォリオを組みましょう。

このバランスが悪いと、市場の影響をいい意味でも悪い意味でもモロに受けてしまうので、ご注意くださいね。

銘柄選定に必要なPDCAのD

それでは銘柄も絞ったところでPDCAのD、実行(買い付け)に移しましょう。

まずは下の枚の図を先にご覧ください↓

これは2018~2020年途中までの日経平均先物チャートです。

矢印で指したところが絶好の買い場だったことがわかります(2019年は微妙ですが)

このように、年間で大きく押すことが複数回あります、そこでまとめて購入しましょう。

もちろんドンピシャのタイミングは100%無理ですが、長期投資家の最大の武器として“膨大な時間”があります。

ある程度タイミングが悪くても、銘柄が良ければ数年後には誤差のレベルで株価や配当金は上昇しているはずです。

もちろん、年間通して下がり続けるような年もあるかもしれませんが、あまり深く考える必要はないでしょう。

何度も申し上げた通り、数十年保有することが前提なので、購入時の株価はあまり気にする必要はないのです。

ただ、安く購入すればするほど、利回りは上昇し、余った資金でより多くの銘柄が購入出来る事を考えると、株価を完全に無視することは出来ません。。

そういうわけで年に何度かの暴落をじっと待ち、購入するスタイルがおすすめです。

参考になるか分かりませんが、個人的な体感としては1月は絶対買いません。

2月は下がることが多いのでしっかり監視します。

春から夏終わりまでは割と安定しているイメージなので、最後のチャンスとしては9.10月でしょうか。

最も、何とかショックなどの超絶大安売りが発生すれば月にこだわらず購入に踏み切りましょう。

銘柄選定に必要なPDCAのC

PDCAのC(Check評価)に行きましょう。

無事購入しましたが、完全放置は良くありません。

チェックするタイミングは“3ヶ月ごとの決算“が主です。

先に申し上げておきますが、この度のコロナショックなどの様に、どの会社も一定のダメージがあるような特殊な状況の場合はスルーして大丈夫です(ただし、決算の減益理由による)

基本的には“購入した際の前提が崩れた時”の対処です。

成長力を見込んで購入したのに、売り上げが伸びない
ディフェンシブ銘柄のつもりが財務が悪化した
寡占市場での独占状態だったのに強豪現る

などなど。。

こういった状況になってしまったら冷静に考慮し、手放す際は躊躇なく売り払いましょう。

期待値の高い銘柄にどんどん入れ替える方式を最初は取っていった方が、勉強にもなりますしおススメです、次第に銘柄は固まってきます、残るべき銘柄だけ残っていく感じですね。

これがチェックの方法となります、長期投資といえど個別株を触る場合はしっかりと監視しておく必要性があります(投信ですら定期的に銘柄の入れ替えやリバランスをするので見習いましょう)

銘柄選定に必要なPDCAのA

最後になりますがPDCAのA(Action、改善)です。

Cの中で若干改善にも触れていますが、この思惑と違ったり、損を出してしまった際の記録を何かに書き留めて今後の改善点にします。

当然防げない期待外れもありますが、自己改善で何とかなる部分はしっかり今後に活かしましょう。

わたくしが以前改善したことは、銘柄選定段階で『ホームページを見に行く』『社長の顔を見る』など、自分的にやってみて良かったことなどを現在盛り込んでいます。

他には『SNSで評判を見る』とか『過去の四季報も徹底的に調べる』など、実際行動してみて成功したのであればどんどん追加ルールとして組み込んでいきましょう。

最初から万事うまくいくとは思わず、失敗は受け入れてゆっくりで大丈夫です、どんどん精度を高めていきましょう。

まとめ

長期投資家は最強です、何と言ってもノルマ時間の縛りもほぼありませんし、インカムゲインという確固たる収入源があるのですから。

そしてNISAは必ず活用しましょう、配当金や思わぬ株価上昇による売却の税金が全て非課税となります。

余裕があればiDeCoも並行しましょう、節税効果は大きいですし、日本株以外に偏らせて全世界投資も行えます。

しかし、任せっきりの投資ははっきりいって面白くありません、やはり自身で調べ、勉強することで副産物として様々な知識も身に付きますし(個別株を触っている方々は聡明な方が本当に多いです)達成感もひとしおです。

株式投資で身に付けた知識や技術や思考は本職をお持ちの方であれば必ず役に立ちます。

今はイデコや貯蓄しかしていない方は少額からで良いので個別株長期投資を始めてみませんか?

お金を自分で投資して増えていく感覚を知ってしまうと、無駄遣いが減り投資に回すお金を極力増やしたくなりますよ。

ただ、あまりに株式投資にハマりすぎて身なりや大切な経験にお金をケチるようにならないように心のバランスはしっかり取ってくださいね(株にハマりすぎると悪い意味で周りを気にしなくなる方もいますからw)

最後に今回の記事をまとめて終わりとします。

長期投資の銘柄選定は家を買うくらいの気持ちで
PDCAをしっかり回して、ゆっくりと確実に精度を高めよう
長期投資とはいえ、しっかりと管理して必要ならば銘柄を入れ替えよう
いくら楽しいからと言って実生活に悪影響が出ないように注意しようw

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