NISAとはイギリスのISAをモデルにした日本の少額投資非課税制度の愛称なのですが、この制度にはメリットデメリットが存在しています。
一番の特徴はやはりNISA口座にて株を買って売る分には全て非課税になるだけでなく、期間中(5年)に受け取る配当金も非課税となる部分でしょう。
しかし長くこの制度を利用していると、徐々に特定口座よりも劣った部分が見えてくることも確かです。
今回はそんなNISAのメリットデメリットをご紹介したいと思います。
もくじ
NISAメリット① 売却益&配当益非課税
冒頭でも触れましたが、NISA口座で購入した銘柄は、5年以内であれば売却益&配当益から通常引かれる約20%の税金が非課税となります。
ただし、年間の枠として120万円までしか購入できませんので、限定的とは言えますが、特定口座とは違った大きく売却益を5年以内で狙うなどの戦略を立てたりすることもできますね。
そう考えると、テンバガー狙いなどにうってつけの制度かもしれません。
そして、5年経過した銘柄もロールオーバーを使うと、更に5年延長することができます(ただし翌年の120万円枠から引かれます)
将来、確実に大きく成長する会社をロックオンし、ひたすらNISAで購入し続け、莫大な売却益を得た、なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こういった使い方はかなりNISAの利用法として理にかなっていますね。
NISAメリット② 証券口座によっては手数料が無料
売買にて発生する手数料が、一部証券会社では無料になります。
さほど大きな金額ではないにしろ、無料に越したことはないので普通に嬉しいですね。
ただし、証券会社によってNISAにて購入できる銘柄の違いがありますので、そのあたりは手数料に惑わされずよく検討してから口座を開く必要はありますね。
さて、ここまでメリットを紹介してきましたが、反対にデメリットを紹介していきましょう。
NISAデメリット① 貸株制度を利用できない
せっかく長期で保有するのだから、貸株として少しでも金利をもらいたいと考えますよね?
しかし、これがNISA口座で買い付けた銘柄は貸株化できないんです。
おそらくですが、制度を作った側としては、NISAにて購入させた株は口座内に囲っておきたいという意向なのだと思います。せっかく長期で保有するのに非常にもったいないとお思いの方も多いのではないでしょうか?
規制緩和されることを願い、今は仕様だとあきらめましょう。
NISAデメリット② PTSで売れない
PTSは私設取引のことで、主に夜間取引ともいわれています(お昼もやってますが)。
通常、株式市場は15時で終了ですが、PTSの夜間取引ならば17時~24時まで株の売買が出来ます(この辺はまた変更入るかもしれませんが)
ここでの売買に、NISA口座では参加することができません。
個人的にはあまり気にしないですが、特定口座よりも劣っている点として紹介しました。
NISAデメリット③ 気軽に証券会社を変更できない
例えばSBI証券で使用しているNISA口座を楽天証券に移行しようとしても、簡単にはいきません。
ある程度の書類のやり取りが必要であったり、他にも細かいデメリットが存在します。
NISA口座を開設する際の金融機関は、じっくり考えて一生使うつもりで決めた方が良いでしょう。
もちろん我慢して使うくらいなら、手間は惜しまずサッサと移行した方が良いのは言うまでもありませんけどね。
NISAデメリット④ 売却を躊躇する
特定口座で購入した株よりも、NISAで購入すると年間の枠が決まっている分、どうしても売却に二の足を踏むことがあります。
それが吉と出るか凶と出るかはケースバイケースですが、判断の鈍化に繋がることは確かでしょう。
長期投資と言えど、思惑と違う状況になったら躊躇なく損切りすべきだとは思いますが、前述した心理になってしまい、どうしても塩漬けになりやすい。
そう考えると、NISA口座の使用はある程度相場に慣れてからの方が失敗が少なくて良いのかもしれませんね。
まとめ
以上ですが、デメリットを少々多めに書いてしまいました。
最後にちょっとした工夫ですが、短期売買用の特定口座と長期投資用のNISA口座は証券会社を分けて所持した方が良い事の方が多いです。
何故かというと、NISA口座は長期投資用と割り切ってそういった銘柄をそろえるわけですから、あまり株価をチェックしてしまうと狼狽売りに繋がってしまい、軸がぶれてしまいますので、証券会社を分けることで株価チェックの機会を減らし、精神の揺らぎを防ぐことができます。
特にインカムゲイン目当ての銘柄を狼狽売りしてしまうことは避けたいですから、よりこの方法は有効だと思います。
デメリットも多少あれど、やはり非課税枠のあるNISAは個人投資家の強い味方です。
上手に使って、コツコツと資産を増やすことに最大限利用したいものですね。
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