① 各指標
PERは23.62倍、PBRは1.07倍とPBRは割安水準。
ROE予想は4.5%と低い部類。。
自己資本比率58.7%と問題なし、流動比率(流動資産/流動負債×100)は約172%でクリア。。
配当は110円、利回りは4.8%とかなり高く、更に1000株以上保有すると(500株1年以上保有者も対象)ギフト商品などが優待として贈呈されるようだ。
時価総額570億円と、小型株からは少し抜けているが、この度上方修正と増配を発表したため、ぜひ中身を調査してみたいと感じたので取り上げた次第だ。。
② 四季報評価
四季報は『増額』で当企業を評している、準最高評価だ。
っていうか…えっ!!
“リョーヨー”エレクトロって読むの??
ずっと”ひしよう”エレクトロだと思ってた、恥ずかしいったらないぜww
まぁ余談はさておき、商社で半導体関連、ICT(ITを使って便利にしよう!みたいな奴です、簡単に言うと)関連が主のようだ。。
円安寄与がかなり大きそうではあるが、ここは正直実力に加えたくない派なので、その辺りも差っ引いて評価する必要がありそうだ。。
③ 業績推移
売上高は横ばい、利益はう~~ん…伸びてはいるがPERの数値と照らし合わせると物足りないといった感想。。
売上高が伸びてないのが個人的にはかなりマイナスポイント。。
売上が全てではないが、材料費や販管費などの削減で利益の改善は可能であり、会社の自力はやはり売上高で見ていきたいと考えている。。
ここが伸びないといずれ頭打ちになり、投資家から見放される可能性がある。。
現段階の個人的評価は高配当であることや財務が比較的安心感がある、程度のものである。。
果たして分析後、この評価は覆らせてくれるのか楽しみだ。。
④ 直近決算
今期予想は3400百万円(修正前は2200百万円)で、前年比+41.7%、素晴らしい伸び率予想だ。
直近決算は2Qで2478百万円、前年比+120.3%と倍以上の収益を叩き出した。
一体何が要因でこのような大幅増益予想となったのだろう?
また、今後も継続して高収益を上げ続けられるのかを見てみたいと思う(これが最も大切な部分)
⑤ 各セグメントの業績
セグメントは2つに分類されるようだ。
・半導体/デバイス
・ICT/ソリューション
各セグメントの売上高前年比は以下の通りだ↓
・半導体/デバイス +26.8%
・ICT/ソリューション +3.9%
各セグメント毎の売上高比率は6:4となっているが、今回に限り半導体部門の売上高の伸びが凄かったので、実質半々といったイメージで良いだろう。。
では、上方修正と増配お知らせの修正理由部分を抜粋してみよう↓
抜粋したものの、肝心な部分が不明なので決算書から補足すると、半導体とDX効果及び為替差益で大幅増益出来た、としている。。
なるほど…具体的に何か特大材料が出たわけではなさそうだ。。
そもそも『商社』という業務内容上、特大材料は出にくいのは周知の事実ではあるが。。
商社とは簡単に言うと『三河屋さん(サザエさん)の対メーカーバージョン(BtoB)』なので、メーカーの活況具合に大きく影響される。。
つまり国内外のメーカーが何か物を作りたい、又は売りたいといった経済活動が凍結してしまうと、途端に仕事が減ってしまうのである。。
ウォーレン・バフェット氏が日本の商社株に投資した、というニュースは記憶に新しいが(といっても2年前の話ですがw)コロナから立ち直り、これから活況になるメーカーに合わせて商社株を買い漁るという何とも素晴らしいタイミングでの投資である、見習いたいところだ。。
商社という業務内容を理解したところで本題に戻るが、これからこの会社は継続的に収益を上げ続けられるだろうか??
確かに取り扱い商材はどちらも材料感のあるものばかりだし、高配当も魅力的だ、会社側は安定的な株主還元を目指すべく『純資産配当率(DOE):5%』としている。。
※株主資本配当率(DOE)=年間配当総額÷株主資本×100 (%)
コロナの世界的な経済悪影響などが今後出ないとは限らないが、それはどの業種もほぼ同じリスクなので特段気に留める必要もないだろう。。
しかし、商社株はその業務内容上、どうしても安く買いたい、そして忘れたい!!といった側面が強い個別株であるw
有名な商社株はどれもPER6~8倍程度に収まっており、当銘柄はどうしても割高さを感じてしまう、たとえ今回のような上方修正があったとて、だ。。
また、セグメントバランスが半導体とICT関連に完全依存している点もあまり好印象ではない。。
例えるならiDeCoでアメリカと日本の株式に全ツッパしているようなバランスの悪さ、と言ってみたが伝わるかな?例え下手でごめんw
商社は個人的にディフェンシブ扱いとしてPFに組み入れたい人なので、面白そうではあるが個人的にはスルーとなるかな?といった最終評価だ。。
⑥ 週足チャート
暫くオワコン感が漂っていたチャートだったようだが、今年に入って底から脱する動きにはなっている。。
しかし結構値幅あるね~、商社のイメージが少し変わりそうであるw
こうなると益々購入は腰が引ける、2セグメントのどちらか片方がコケるとかなりヤバい売られ方をしそうなので。。
またコロナのような世界経済がフリーズしてしまうような事態があれば購入検討は面白いだろう、おそらくかなりのバーゲンセール叩き売りを拾うことが可能に思う。。
⑦ まとめ
おすすめ度は『刺激的な商社がお好きな方はぜひ』とします。
PTSが結構値上がりしているのでおそらく明日は高く始まってしまうでしょうが、おそらく戻ってくると推測しますので気長に待ちましょう。。
そうですね~、利回り5%越えたらかなり買いが入りそうな気がするので検討はしてみたいですが、ちょっと怖いかなぁ~~…半導体や為替のエクストラステージがどこまで続くか分からないですからねぇ。。
わたくしは性格上、次に来そうな材料を見つける事に脳汁を分泌するタイプなのでこういった銘柄はスルーしがちです。。
皆様のお口に合うようでしたらぜひご検討してみてくださいね!!
※紹介したデータは2022年8/31現在のものです
※SBI証券様のデータを抜粋させていただきました。
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