もくじ
おいしいところをおいしくいただく…
相場の世界にはこんな格言があります。。
『株は、勝っても負けてもストレスになる』
文面だけ見ると意味が分からないかもしれませんので説明しますと、負けたらストレスになるのは当然ですね。
勝ってもストレスと言うのは”例え利益が出ても、売却後ほとんどの場合は売値よりも上昇する”ためであり『早く売りすぎた~~、もっと持っとけば良かったぁ~~』という後悔の念のことを指しています。
皆さん、頭ではわかっていますよね”頭と尻尾はくれてやれ”
株はド底値、ド天井で売買することはまず無理で、例えるならば井上尚弥とガチで戦って1ラウンド耐える事が出来るかどうか、くらい無理ゲーですw
そんな突撃時、離脱時の判断が難しい株の世界ですが、ある程度のサインはあると思ってます。
そこで今回は急騰株をいくつか検証し、理想的な離脱(利益確定)の時期を定義付けたいと考えています。
基本的な売却ルールさえ守れば、ルール通りやったからこれでいいんだ、という気持ちで少しはストレスは緩和されるでしょう(ストレスが無くなるとは言ってないw)
次項から実際の銘柄のチャートを見ながら検証してみましょう、最後までお付き合いよろしくお願いします♪
急騰銘柄① 興研(7963)
急騰銘柄を検証するうえで、出来るだけ直近の銘柄で調査した方が良いと考えます。
と、いうのも、急騰時期が古ければその時のトレンドめいたものが色濃く出る可能性があり、データとして親和性に疑問が残るためです、まぁあまり気にしなくてもこういうのは不変だとは思ってますが、本音w
というわけで今年のメインテーマは皆様ご存じ『コロナ』ですね。
そこでトップバッターはマスク銘柄で有名な興研です。
<週足>
<日足>
まずは週足から見ていくと、2500円付近から4000円までとんでもなく長い陽線が出ています。
が、次の週にこれまた同サイズの陰線が出て高値掴み者を皆殺しにしています、怖いですねぇ。。
ちょっと週足では動きが早すぎて悠長に保有出来そうにありませんね、次は日足を見てみましょう。
動意づいていたのが年初なので1年チャートになってしまい、細かくて見にくいですが、4000円付近で上下の長いヒゲの付いた陰線が出ています、これは意外と明確な売りサインです。
天井時期には長いヒゲが付くことが多いです、これは上下ヒゲどちらでも、です。
上ヒゲの場合は明確な売りサインですし、下ヒゲの場合はいわゆる『首吊り線』と言われる形ですね。
ただし、4000円をつけた3日前にも上下に比較的長いヒゲ付きの陰線が出ており、こちらもリアルタイムでは天井を思わせる形だったと思います。
理想はこの足が出た段階で半分利益確定、3日後の4000円を付けた足で全部売却が現実的に最もスマートな離脱法だったと言えそうです。
急騰銘柄② 川本産業(3604)
続いては、医療用衛生材料大手の川本産業です。
<週足>
<日足>
こちらも年初に躍動した銘柄なので日足が大変見にくいです、ごめんなさい。。
興研同様、こちらも週足を見ていては明確な利益確定時期の見極めは至難の業ですね。。
日足を見ると4000円を付ける前日の大きめの陰線、おそらく現実的にはここが利益確定ポイントとしては最良ではないかな?と思うのですが、目立ったヒゲは無いので、人によっては翌日まで引っ張る方もいそうです。
それよりもやはり気になるのは3日前の首吊り線ですね。
ここで降りた方は多そうです、今見ても明確な利益確定ポイントですね。
でも実際はここから倍近く株価は伸びています、という事はやはりここも半分利益確定が正解の様に思います、だんだん離脱時期のポイントが見えてきましたね☆
急騰銘柄③ Aiming(3911)
続いてはドラクエタクトで急騰劇を演じたAimingです。
<週足>
<日足>
こちらも週足では判断がつきません。。
ここまでで分かったことは急騰劇を演じるような銘柄は、週足を見ていてはベストな離脱時期は捉えられない、ということです、足が速すぎるのですね。。
日足を見ると、今回は2ブロックに分かれていることが分かります。
年初2月ごろと、5月ごろですね。
年初の2月はかなり判断しやすく、寄らず3連騰の後に長めのヒゲの付いた陰線が出ています、自分なら迷わずここで全利確しますね。
寄らず3連騰したのであれば、基本的には次に寄ったときは離脱時期です。
何故ならば4日後には値幅制限が2倍になるからです(8/3より4倍に見直されたようです)
もちろん材料にもよりますが、多くの場合3連騰後は買いが一旦萎みます。。
3連騰は売り、とナチュラルに覚えておいてください、多くの場合で役に立つと思います。
5月からの動きは正直難しいのですが、ソシャゲ材料の場合は『リリース天井』という暗黙の了解みたいなものがあり、ドラクエタクトリリース日の7/16付近が天井なのが良く分かります。
ですが、ソシャゲ材料の場合のみと特殊な部類に入るので、オマケで覚えておいてくださいね。
しかし、2月も5月もどちらのケースもやはりヒゲは出ています、急騰銘柄参加者の心理的に『長い上下のヒゲ』というのはやはり警戒に値する形であり、離脱ポイントとして最も明確なサインであるように思います。
急騰銘柄④ エヌ・ピー・シー(6255)
それでは現在進行形の急騰銘柄の分析に移りましょう、選んだ銘柄はバイデン氏当選で一気に動意づいた太陽光関連のエヌ・ピー・シーです。
週足に意味がないことが分かったので、日足のみチャートを掲示します。
<日足>
非常に紆余曲折経ながらも、何だかんだ順当に上がっていますね。
今まで紹介した銘柄と大きく異なる点として『初動もド派手に上がらず、じわじわと値を上げている』点にあります。
こういった銘柄は非常に厄介で、かなりの人が途中で降りてしまいます、天井の明確なサインが出にくいですからね。。
こうなると注目ポイントは『75MAとの乖離率』と『そこからの長いヒゲ』と『大陽線』
超急騰銘柄には使えませんが、こういった適度な上げ下げを繰り返し地味に上がった銘柄を利益確定する場合『75MAから倍の値が付いた場合』を第一警戒ポイントとします。
上図では現在75MAが442円、株価が815円です、つまりそろそろ警戒時期、となりますね。
ここからの上下のヒゲには臨機応変の対応が理想でしょう(半分利確するなど)
加えて、更に上に行こうという意識の見える大陽線も結構ワナのパターンがあります。。
また、急騰理由が今後の“長期にわたる”業績拡大期待の場合、ターニングポイントは間違いなく『決算』となります。。
少なくとも次回決算まで高値圏が続けば、決算が一旦下落のキッカケとなるので、その前には利確しておきたいところですね。
まとめ
急騰銘柄に飛び乗った場合の離脱ポイントの考察でした、簡単にまとめると…
・材料の強弱にもよるが、基本的には高値圏で上下に長いヒゲが出た場合、株価の上下に対して懐疑的になりつつあるサインなので、半分以上は利確したい
・3連騰S高は、翌営業日に売却が安全
・ソシャゲ関連銘柄の高騰は、リリース天井を強く意識しよう
・ジワジワ上げていくタイプの高騰銘柄は、75MAの乖離率とそこからの上下ヒゲや大陽線には注意を払う
あとはかなり難しいですが、材料の大きさから利益を計算、PERなどの指標にある程度起こして、目標株価を決める、などの方法もあります。
これは売却価格がバシっと決まり、そこまではブレずに保有し続ける事が可能となりますが、会社ですら計算できない材料からの利益を部外者である投資家が一体どこまで正確に計算できるのか?となり、難易度は激高です、例えるならば井上尚哉とガチで…(しつこいねw)
もしわたくしが急騰株を扱い、ルールを決めるならば以下の様にします。。
・2倍になったら半分売る、残りは気持ち悪いヒゲが出たらキレイサッパリ全利確
・2倍にならなくても1回目の気持ち悪いヒゲで半分売る、残りは次の気持ち悪いヒゲで売る
日足を見ていれば高確率で下落直前に気持ち悪いヒゲが出ます、そこで躊躇せずに半分は売却してしまいましょう。
仮にそこから100倍になろうと1000倍になろうと、悟空にスーパーサイヤ人の先を越されたベジータに比べれば心的ショックなんて軽いものです(比較対象がまさかの2次元w)
実はわたくしも昔は急騰株ばかり手を出していました、そして気づきました…
『やってることパチンコと何も変わらんやん』
そう、勝った時の喜びを強烈に記憶し、負けた時の悲しみはあっさり忘れ、気が付けば資金は増えるどころか減るばかり…株式市場の投機の恐ろしさと己のセンスの無さを痛感しました。。
また、悪循環とやけくそになる可能性も極めて高いので、もし手を出されるのであれば事前準備を怠らないようにしてください、具体的には『決めたルールは必ず守る!!』こと。。
試しに今日から割と辛めのルールを自分に課してそれを1か月守り通してください(例えば毎日腕立て、腹筋100回ずつ、とか)
それすら出来ないのであれば、おそらく投機の世界に足は踏み入れない方が無難です。。
投機で継続して利益をあげている方々は、おそらく投資で利益をあげている方の数倍、自分自身とストレスと戦って勝ってます、それほどに努力とセンスと我慢の必要なジャンルだと個人的に思いますね、尊敬します。。