① 各指標
PERは13.87倍、PBRは2.82倍と直近の全体軟調に付き合い、割安圏へ。
ROEの今季予想は19.5%とかなり優秀、配当利回り予想は0.7%と申し訳程度。
有利子負債はゼロ、自己資本比率も80.8%と盤石。
指標だけ見ると期待のグロース株にしては買い場ではないかと思わされる内容だ、特にPER14倍弱は魅力的。
今後の決算動向次第では現価格の予想PERが1ケタになる可能性だってある。
② 四季報評価
四季報は『好調持続』で当企業を評している。
受注急増というポジティブな表現が目を引く。
文中にある聞きなれないマテハンというのは、マテリアルハンドリングの略で、意味は広い意味と狭い意味の両方あるようだが、簡単に言うと物流拠点内の原材料や商品そのものの事を指すようだ(それらを管理するソフトなどもそう呼称されている)
自動車を車、と呼ぶようなものでしょうか?(自転車も車だったりするしw)
医療施設向け太陽光発電設備設置サービス開始、とあるが、受注がどれくらいなのか気になるところ。。
全体の印象としては、現在は更なる業績拡大のための投資時期であるように伺え、決算などは少し停滞する時期になっている可能性が感じられる。
③ 業績推移
売り上げ、利益共に順調に見える、が、徐々になだらかな増益になりつつあり、やはり先述した通り、既存のやり方の限界を迎え今は投資時期であるように思う。
19~20年が凄まじかっただけなのかもしれないが、今後の動向には細心の注意が必要だろう。。
この業績予想を見ただけで、現在の小型株全体軟調の煽りをモロに受けていることが容易に予想できる、真っ先に売られやすい銘柄のひとつだろう。
しかし、将来性は変わっておらず、こういった銘柄はしっかり安いところを拾っていく方が奏功する可能性が高い。
ただし盲信はNG、描いた青写真と異なる動向を察知したら早めの利確、損切りも必要で、アクティブに株価や会社動向を追っていける投資家以外には精神衛生上おすすめしにくい銘柄と言える。。
④ 直近決算
通期目標は4785百万円、前年比辛うじて微増の予想だ。
直近決算の3Qでは、コンセンサス予想の3900百万円を下回って着地、若干苦戦の様相か?
通期予想のコンセンサスは4900百万円と会社予想よりも高く見積もっており、会社側の計画は過少であると予想している。
しかし3Qの結果を見ると少々怪しくなってきた、このまま予定通り推移すると、会社予想にちょい足りない着地…となり得る。
しかしハッキリ言って通期結果などはもはやどうでも良く、問題は来期予想である。
投資時期であると仮定すると前年割れの予想を出す可能性も高く、何かしらのサプライズ(増配や株式分割など)がないと更に株価は底を割って下落するだろう。
それまでにしっかりと株価に織り込んでくれれば良いのだが…いずれにせよ決算ギャンブルは絶対におすすめしない!!
⑤ 各セグメントの業績
セグメントは主に2つのようだ。
・通信販売事業
・その他
各セグメント毎の前年同時期との売上増減は以下の通り↓
・通信販売事業+15%
・その他+27.5%
売上高の比率としては、96:4で、ほぼ通信販売事業ワントップ。
通信販売事業の中身も、歯科関連が82.5%で残りがその他(介護施設、医科など)で、歯科関連が大部分の売り上げ及び利益を生み出している事業構成だ。
詳細を見ると、全体的な販売は需要増の恩恵もあり、拡大。
しかし、ロジスティックセンターの出荷能力が不足をきたし、配送遅延が発生したとのこと。
それに関しては新物流センターを建設したりマテハン改修などで対応予定のようだ。
また業績推移に関しては、2Q以降は感染対策商品の販売価格が落ち着いてきたことにより利益率は微減、今後もその傾向は続きそう。
現在建設中の新物流センターの稼働は2023年中旬ごろのようで、まだ少し先のようだ。
総じて現状では株価浮上の可能性は少し弱く感じた、来期決算予想次第、と言った所か。。
⑥ 週足チャート
200MAすらも割ってしまっているが、今までの分析から特に驚くこともない。
問題は反発次期だが、やはり決算次第..と言える。
もし無難な増益予想が出るようであれば軽い反発はあるだろう、しかし上値を追いかけるような激しい暴騰はないと思われる。
減益予想が出てしまった時はどこまで下がるだろうか…あくまで個人的な予想では2000円台突入も覚悟が必要だろう。
いずれにせよ、分析から出た答えは『手を出さない方が無難』という結論だ、200MAを粘らずにあっさり割ってしまった辺り、世の投資家連中も同じ意見である可能性が高い。。
⑦ まとめ
おすすめ度は『次回決算で大きなサプライズがない限り暫く静観』とします。
ふくりんレコメンドに入れてしまった銘柄、先にこの分析をしておくんでしたww
でも逆に言うと、この残念予想が本当に正しいのか?を1年かけて追えるわけですから、読者の皆様にわたくしの実力を知って頂くいい機会かもしれません(良くも悪くもw)
しかし気になるのはPERが安いこと…バリュー株需要を考えると、この銘柄もバリュー株扱いされて買いが入り始める可能性もなくはない(PBRは少し高いけど)
配当は微妙ですが、自己資本比率や有利子負債ゼロはまちがいなく評価されるでしょうから。。
とは言えこのバリュー株漁りの流れもさほど長くは続かないでしょう、ブームが去ったらまた正常の動きになると考えると、やはり現状、手は出さない方が無難に思えます、あ~~やってしもた~。。
※紹介したデータは2022年/1/9現在のものです
※SBI証券様のデータを抜粋させていただきました。
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