テーマを狙うなら寿命の長さを見極めろ
市場には現在も数々のテーマが存在し、投資家の思惑が交錯して銘柄の物色が行われているわけですが、常々わたくしは『テーマ自体の寿命の長さ』をしっかりと把握することが肝心だと思っています。
例えば『コロナ銘柄』に関して言えば、現在はオワコン化しつつあり、今後もコロナがスタンダードとなったことで長期的に収益を得られそうな銘柄は限られてきています。
テーマ株を狙うスタイルを否定はしませんが、そのテーマの寿命というものを考えながら保有しないといけないわけですね。
おそらく今から何らかのテーマ株を狙うとなると、多少割高な状態で購入することになります。
すなわち売り時を間違えると、通常の価格帯に戻ってから売る羽目になり、買った時よりもマイナス…よくある話です。。
そこで今回は長期投資家向けのなるべく息の長そうなテーマを3つほど紹介し、関連銘柄にも触れたいと思います。
何らかのイレギュラーにより突然オワコン化したり、強力なライバル又は代替品などの登場により一気に暴落するなどの危険性をはらんだテーマ株投資ですが、その点もなるべく考慮した銘柄を紹介したいと思いますので、ぜひ最後までご覧ください♪
① アンモニア
政府は2030年までに現在100万トン程度の消費量であるアンモニアを300万トンにする目標を掲げています。
ディーゼル車に詳しい方ならば『NOX』と『アドブルー』という単語をご存じかと思います。
排気ガスなどに含まれる大気汚染物質である『窒素酸化物(NOx)』はアンモニアなどを主成分とした『アドブルー(尿素)』を吸着させ無害な窒素に還元することができます。
アンモニアは環境対応品としてだけでなく、様々なシーン(食品、発電、半導体、肥料など)でも利用されています。
また、澤藤電機と岐阜大学は2017年に高純度な水素をアンモニアから得ることができるPMR(プラズマメンブレンリアクター)という装置の開発に成功しており、今後ますますアンモニアの需要が高まっていくと予想されています。
個人的には水素よりもより根っこの部分にあるテーマがこのアンモニアだと思っています。
そんなアンモニア関連でおすすめな銘柄はこちらです↓
木村化工機 (6378)
製造の過程において使用されるアンモニアは処理する際にどうしても二酸化炭素などの排出が避けられません。。
しかし、当社のヒートポンプ式蒸留法とその他装置の組み合わせにより何と、処理する際の有害物質をなくしつつ、高純度水素を製造し、電力にすることが出来るのです。
マイナスがゼロになるだけでなくプラスになるところが画期的ですね。
銘柄分析ですがご覧の通りチャートは非常に買いにくい状態となっています。
しかし、PERは何とまだ12倍強!!テーマ株としては超絶割安水準です。
今期決算目標も悪くなく、信用倍率をみても過熱感はありません、いい感じに売りも溜っています。
時価総額もまだ130億前後で、2030年に向かってこれから更に注目度が上がっていく銘柄と見て間違いなさそうです。
② サイバーセキュリティ
ネット〇ーケティングの個人情報流出事件は記憶に新しいところですが、今後もこういった流出事件は後を絶たないでしょう。。
政治機関、民間問わず今後、サイバーセキュリティはマストとなるでしょう。
また、専門性の高い分野となるので利益率及び継続率に期待できると共に、参入障壁も比較的高いため、売り手市場の状態が維持される可能性は高そうです。
そんなサイバーセキュリティ関連のおすすめ銘柄はこちら↓
テクマトリックス (3762)
まず特筆すべきは成長性。
毎年、着々と業績を積み上げており、同時に業種柄、安定感も抜群です。
そしてHPから導入事例をチェックすると、ものすごい数の企業や大学の名前が挙がっている。
現状のPERは27倍強ではあるが、成長性を加味するとまだまだ上値余地はたっぷりと見ます。
信用買いが溜まっており、現在週足は大きく調整している最中ですが、日足を見て反転を見逃さないようにしたいですね。
おそらく長期目的の資金も入ってくると思うので、ここに関して言えば逆張りは正攻法と言えるでしょう。
少なくとも週足で言えば、移動平均線の右肩上がりが今後も継続すると考えられるのでどこで買うかはセンスが問われますね。
③ 介護付き有料老人ホーム
最後は鉄板の高齢者向けサービスの『介護付き有料老人ホーム』関連です。
2030年、日本の人口比率予測として3.2人に1人が65歳以上、5.2人に1人が75歳以上とされており、高齢者向けサービス関連はもはやポートフォリオに加えないと損とも言えそうですね。
そこで老人ホーム、となるのですが、ひと言に老人ホームと言っても様々な種類が存在します。
その中でも特に費用がかかる老人ホームが『介護付き有料老人ホーム』です。
特徴としては365日介護スタッフが常駐しており、その他のサービスや専門家の人員配置が最も手厚くなっています。
当然、かなりの費用がかかるため、本人が資産家、または世帯収入や子供が高収入である必要があります。
世の中の摂理として当たり前ですが、やはり地獄の沙汰も金次第…お金さえ払えば手厚いサービスが受けられることは当然であり、肉親には安心して生活してほしいという願望があることでしょう(世間体や自身の手をなるべく煩わせたくない、という裏事情もあるかも)
最大限のサービスが受けられる施設を運営している会社は安定した収益があり、また少々の値上げや価格競争にも強いという側面がありそうです。
そこでわたくしがおすすめする銘柄はこちらとなります↓
ケア21 (2373)
こちらの銘柄は毎年売上高を10%程度伸ばし続けており、高成長が続いています。
通期決算予想も良く、配当&優待でなんと5.9%もあるとんでもない高配当銘柄でもあります。
チャートを見ても週足は移動平均線と乖離していて買いにくさはありますが、日足を見るとかなり底堅いことがわかります。
今後の成長性を考えると、今の価格帯ならどこで買っても問題ないようにも感じますね、NISAで長期投資などが特におすすめの銘柄となっています。
ただし過信は禁物!!
息の長いテーマを3つほど選んで紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?
テーマ株を選ぶ際の参考になれば幸いですが、ひとつ注意として『状況が変わったらすぐに売却検討をしてほしい』ということです。
例えば”環境問題が一切叫ばれなくなった”とか”介護費用の公的補助が厚くなり民間の収益率が大きく下がった”などの可能性が考えられます。
冒頭でも述べました通り、今回紹介した銘柄のどれもが『期待値込みの株価』になっていることでしょう。
それが剥落した際のリスクはしっかりと考えながら投資をしていく必要がありますね。
また、想定外の問題が社内社外から噴出する可能性もありますので、しっかりと銘柄の動向には注意を払う必要はあります。
長期投資でほったらかしていいのはインデックス投資などの投信のみだと考えていますので、現物株を好んで投資している投資家にほったらかしはあり得ません。
よく買ったことを忘れていた人が最もパフォーマンスが良いとか聞きますが、購入タイミングなどの幸運などがありきで、それ以上に酷いマイナスになっている方も大勢いるはずですw
また、しっかりと会社をチェックしていれば防げた損失もあったかもしれませんよね。
話は少しそれましたが、テーマ株投資は非常に楽しく、退屈な長期投資にちょっとした刺激が加わるのでおすすめです。
副産物として流行やニュースに自然と目や耳を傾ける機会が増えますので、アンテナ感度の劣化を防ぐ意味でも有効な投資法であると言えますね。
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